WCET(最悪実行時間)
Worst Case Execution Time
だぶりゅーしーいーてぃー
プログラムの実行に要する時間の最大値。リアルタイムシステムの設計において、タスクがデッドラインを満たせるかどうかを判断するために用いる。キャッシュミスや割込みによる遅延も考慮して算出する。
組込みシステムの基礎 > 品質特性と信頼性設計
関連キーワードの用語
ESリアルタイムシステム
定められた時間制約内に処理を完了することが要求されるシステム。ハードリアルタイム(時間制約違反が致命的)とソフトリアルタイム(時間制約違反が許容範囲内)に分類される。組込みシステムの多くがリアルタイム性を要求される。
ESリアルタイム性
定められた時間制約内に処理を完了する能力。ハードリアルタイムでは時間制約の違反が許されず(例:自動車のエアバッグ制御)、ソフトリアルタイムでは一定の遅延が許容される(例:動画再生)。組込みシステムの最も重要な品質特性の一つ。
ESデッドライン
リアルタイムシステムにおいて、タスクの処理が完了しなければならない時刻の上限。デッドラインを超過するとシステムの要件違反となり、ハードリアルタイムシステムでは致命的な障害につながる可能性がある。
ESパイプライン処理
命令の実行を複数のステージ(フェッチ、デコード、実行、メモリアクセス、ライトバック等)に分割し、各ステージを並行して処理する技法。スループットが向上するが、分岐予測ミスやデータハザードによるパイプラインストールが課題となる。
ESリアルタイムOS(RTOS)
タスクのリアルタイムスケジューリングを保証するOS。割込み応答時間やタスク切替え時間が予測可能であり、デッドライン内での処理完了を支援する。μITRON、FreeRTOS、VxWorks、QNXなどが代表的。組込みシステムの中核ソフトウェアである。
ESコンテキストスイッチ
実行中のタスクの状態(レジスタ、プログラムカウンタ、スタックポインタ等)を保存し、次に実行するタスクの状態を復元してCPUの実行を切り替える処理。コンテキストスイッチの所要時間はRTOSの性能指標の一つである。